【記事公開日】2014/07/14
【最終更新日】2023/10/12
テーマ: 布団カバーの選び方・アドバイス
快眠の為の肌布団カバー選び
「肌布団にカバーを付けたいけど、どんなカバーがいいの?」そんな疑問にお答えします。
快眠の為の『肌布団カバー』選び
『快眠の為の布団カバー選び』に続き、今回は『快眠の為の肌布団カバー選び』について書いてみたいと思います。
そもそも肌布団にカバーは必要?
肌布団(肌掛け布団)とは、主に夏などの季節に使う、薄手の掛け布団です。
そんな肌布団に、そもそも布団カバーは必要でしょうか?
肌布団は丸洗いできるものも多く、”汚れ防止”という意味ではカバーは必要ないとも言えます。(特にポリエステルわた製は、メーカーもカバーの使用を想定していなかったり…。)
カバーで”蒸れ”をフォローすることもできる
しかし、ポリエステルわたのような蒸れやすい肌布団の場合、蒸れの問題を布団カバーでフォローすることもできます。
また、丸洗いできるものでもカバーをしておけば、汚れた時、カバーだけ洗えばよいのでラクにもなります。
つまり、『蒸れ』や『手間暇』という意味では、「あった方が良い」と言えます。
そこで、今回は肌布団にはいったいどんなカバーが適しているのか、『上級睡眠健康指導士』の店長が、再び『快眠視点』で考察してみたいと思います!
3つの視点で選ぶ
1)サイズ
まず、肌布団にカバーを付ける場合、基本的には『掛け布団カバー』でOKです。
が、一つ問題になるのが『サイズ』です。
下表は、一般的なシングルサイズの掛け布団と肌布団のサイズを比較したものです。肌布団は掛け布団と同じサイズの物もあれば、一回り小さいサイズもあります。
サイズ表 | 掛け布団 | 肌布団(肌掛け布団) |
---|---|---|
シングルサイズの例 (幅 × 丈) |
●150cm×210cm ●150cm×200cm |
●150cm×210cm ●150cm×200cm ●135~140cm×185~190cm ← 一回り小さい |
このサイズの差を考慮すると、以下の様な選び方になります。
- 『掛け布団と同じサイズ』の場合 ⇒ 通常の掛け布団カバーでOKです。
- 『掛け布団より小さいサイズ・丈が長いサイズ』の場合 ⇒ 当店のオーダーメイド対応の掛け布団カバーであれば、サイズオーダーでジャストサイズにできます!
実は、肌布団はキッチリとした規格サイズが無く、メーカーによりサイズのバラつきが見受けられますが、サイズオーダーであればバッチリ対応できるので、問題ナシです。
(一般的には『140cm×190cm』の肌布団が多いようです。)
2)素材
快眠視点で選ぶ。『汗や湿気の対処』を優先
素材(生地)は心地良さを左右するので、重要な部分ですね!
当特集コーナーにて『快眠の為の布団カバー選び』という記事を書いていますが、当店は布団カバーに対し、一貫して『快眠』を目指せる機能性や心地良さを大切にしています。
具体的には『理想的な寝床内気象※』を実現する為に、
- 汗や湿気の対処
- 保温性
の2つを重視しています。
ただ肌布団では季節柄、そこまで保温性を重視する必要がないので、『汗や湿気の対処』を優先的に選びたいと考えます。
※寝床内気象は布団内の温度・湿度のことで、温度33±1度、湿度50±5%が理想とされています。
3)重さ
肌布団は軽いのに、カバーが重いので重く暑苦しなった…では本末転倒ですよね(^^;
そこで、カバーも軽いものに限定しています。
具体的には『700g未満(シングルサイズ)』を目安にしています。
これ以上重いものは、例え麻・リネン素材であってもオススメしないことにしました。
実際に選んでみた!
では、上の3つの視点を踏まえ、実際に選んでみました!
”ポリエステル”の肌布団には『麻混ダブルガーゼ』!
『ポリエステルわた』は、肌布団では主流のわたです。
ですが、たとえ数百グラムであっても吸湿性が非常に低く熱がこもって蒸れやすいという特徴があります。
そこで選んだのは、『麻混ダブルガーゼ掛け布団カバー』です。
(上写真は水洗いを1回加えた状態)
ガーゼならではの優しい肌触りに、麻による『ほのかなサッパリ感』をプラスした麻混ダブルガーゼ。
バツグンの柔らかさとエアリー感のある軽さ、湿気の対処に優れ、正に夏ピッタリの素材です。
ちなみに『夏にオススメ!布団カバー・シーツ』でもオススメしています。
また本品に限りませんが、ガーゼ地は洗ったり使い込むと、どんどん柔らかく肌に馴染んでくるので、とっても心地良いですよ!
早く乾くのもイイ!
気軽にサッと洗えてサッと乾くのも良いところ。肌布団を使うような暑い季節には、嬉しいポイントです。
また、見る角度や生地の動きによって、様々な表情が見られるのも楽しめます♪
”綿”の肌布団にも『麻混ダブルガーゼ』!
『綿』は汗や湿気は吸うのですが『発散性』が弱く、実は意外と蒸れやい素材なんです。
そこで選んだのが、これまた『麻混ダブルガーゼ掛け布団カバー』です。
綿の発散性の悪さを、『綿+麻』とガーゼの通気性で補う理由で選びました。
(上写真は水洗いを1回加えた状態)
”絹・麻・羽毛・羊毛”の肌布団には『和晒京ひとえガーゼ』!
『絹(真綿)・麻・羽毛(ダウン)・羊毛』は、もともと吸湿性や発散性に優れた素材です。
そこで、それら素材が持つ吸放湿をよりサポートできるよう、 通気性の良い『和晒京ひとえガーゼ掛け布団カバー』を選んでみました。
(上写真は水洗いを1回加えた状態)
和晒京ひとえガーゼはその名の通り、1枚ガーゼの生地です。
1枚の生地だけあって、とにかく物理的に軽いです。薄手で通気性も良く、意外に耐久性もあるので安心して使える1枚です。
特に、羊毛(ウール)は重いのがデメリットなので、本品の軽さが活かされます。
和晒(わざらし)という手間暇かかる工程で丁寧に作られた質の良さも見逃せないポイントになっています。
”根拠”にしたデータ
今回、考慮した『蒸れやすさ(汗や湿気の対処)』や『重さ』などの根拠は、具体的には下表の数値データから判断しています。
加えて、実際に使ってみた印象なども加味し、選びました。
『蒸れやすさ』について
下表は、肌布団の詰め物によく使用されるわたが、どのくらい『吸湿性』があるかを表にしたものです。この数値が低いと蒸れやすく、高いと蒸れにくいことを表します。
つまり、『ポリエステル ⇒ 蒸れやすい、羊毛 ⇒ 蒸れにくい』ということになり、それらをフォローできるものを選びました。
こうやって数値でみると、ポリの蒸れやすさもわかりやすいですね。
肌布団の詰め物 | 吸湿性(公定水分率※) | 肌布団カバー |
---|---|---|
ポリエステル | 0.4% | 麻混ダブルガーゼ |
綿 | 8.5% | |
絹(真綿) | 12% | 和晒京ひとえガーゼ |
麻 | 12% | |
羽毛(ダウン) | 13% | |
羊毛 | 15% |
※吸湿性(公定水分率):温度20℃と相対湿度65%の時の水分率(日本工業規格)。数値が大きい程、吸湿性が良い(蒸れにくい)ことを表す。
『重さ』について
重さについては一般的な綿ブロードを比較対象に、判断しました。
和晒京ひとえガーゼはバツグンに軽いですね!麻混ダブルガーゼも十分軽いカバーです。
カバー重量 | シングル | ダブル | ||
---|---|---|---|---|
140×190cm | 150×210cm | 150×230cm | 190×210cm | |
一般的な綿ブロード(参考) | 690g | 820g | 900g | 1,040g |
麻混ダブルガーゼ | 530g | 620g | 680g | 790g |
和晒京ひとえガーゼ | 400g | 480g | 520g | 600g |
※個人差はありますが300g~400g違うと重さを体感できると思います。
まとめ:肌布団カバーには『軽量ガーゼ』を
ということで、いかがだったでしょうか?
以前書いた『快眠の為の布団カバー選び』をベースに、更に肌布団に焦点をあてると、麻混ダブルガーゼまたは和晒京ひとえガーゼという、いずれも『軽量ガーゼ』を選ぶ結果になりました。
肌布団は必ずしもカバーが必要では無いですが、カバーを付けることで清潔に使えるのはもちろん、より快適な使い心地にアップしてくれる可能性も持っています。
肌布団カバーを考えている方は、こういった選び方も参考にしてみて下さい(^^)
では、また!
商品情報
細く滑らかな高級糸を使う事で、バツグンの柔らかさ&エアリー感のある軽さを実現!麻を加えることでほんのりとしたサッパリ感もあり
繊維にストレスが掛からないよう時間をかけて不純物を取り除く和晒し(わざらし)加工で作られた一枚ガーゼ仕立ての軽量布団カバー。